News 2026.08.20
九谷焼とストリートカルチャーが交わる「KUKUTANI(九九谷)」をGrafferで展示
九谷焼とストリートカルチャーが交わる「KUKUTANI(九九谷)」をGrafferで展示
お盆期間中、茨城県土浦市のGrafferで、石川県発の九谷焼ブランド「KUKUTANI(九九谷)」の展示を開催しました。
伝統的な九谷焼と、スケートボードや音楽などのストリートカルチャーが交わる、Grafferらしい展示になりました。
KUKUTANI(九九谷)とは?
「KUKUTANI(九九谷)」は、「掛け算の九九」と「九谷焼」を掛け合わせて名付けられた、石川県発の九谷焼ブランドです。
ディレクションを務めているのは、スケーターであり、音楽グループ「OPSB」のメンバーとしても活動してきた吉田良晴氏。自分たちは親しみを込めて「よっちゃん」と呼んでいます。
よっちゃんは以前、東京を拠点にスケーターやミュージシャンとして活動していました。現在は石川県に移住し、九谷焼とストリートカルチャーを掛け合わせながら、その新しい魅力を広げています。
「伝統工芸」と聞くと、少し堅いイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかしKUKUTANIの作品には、九谷焼が持つ繊細な技術や独特の色彩を大切にしながら、スケートボード、音楽、ファッションなど、よっちゃんが経験してきたストリートの空気が自然に落とし込まれています。
これまで九谷焼に触れる機会がなかった若い世代でも、構えずに楽しめるブランドです。
土浦との意外なつながりから始まった展示
今回、Grafferで展示を始めるきっかけになったのは、人と人との不思議なつながりでした。
実は、よっちゃんの奥様のおばあさんが土浦近郊に住んでいます。そのため、よっちゃんもお盆の時期には、土浦へおばあさんに会いに来ることがあるそうです。
石川県で活動するよっちゃんと、茨城県土浦市にあるGraffer。
一見すると離れているように感じますが、話を聞いてみると土浦との身近な接点があり、さらに親近感が湧きました。
「せっかくお盆に土浦へ来るなら、Grafferで一緒に何かできないか?」
そんな話から、KUKUTANIの展示を開催することになりました。
仕事として無理に作った企画ではなく、昔からの仲間との縁や家族のつながりから自然に生まれた展示です。
こういう流れで面白いことが始まるのも、ストリートカルチャーらしくていいなと思います。
久しぶりの再会と展示準備
お盆初日は、妻が石川県の実家へ帰るため、朝早く車で羽田空港まで送りました。
妻を見送った後は、その足で茨城県土浦市のGrafferへ。
石川県へ向かう妻を空港まで送り、その直後に、石川県で活動するよっちゃんの展示を行うため土浦へ向かう。偶然ですが、なんだか石川につながりのある一日になりました。
Grafferに到着してからは、久しぶりのよっちゃんとの再会を楽しみながら、一緒に展示の準備を行いました。
昔の思い出や現在の活動について話したり、九谷焼が完成するまでの工程や、作品に込められた意味を聞いたりしながら、一つひとつ会場へ並べていきました。
見た目の面白さだけではなく、近くで見ると細かい絵付けや丁寧な仕事がよく分かります。
実際に作り手から説明を聞くことで、作品だけを見ている時とは違った発見があり、九谷焼の奥深さを改めて感じました。
伝統を守るだけでなく、新しい入口を作る
伝統工芸というと、昔から続く技術や形式を守り続けることに注目が集まりがちです。
もちろん、伝統を守ることは大切です。
しかし、それだけでは若い世代や、これまで焼き物に興味がなかった人たちに届かないこともあります。
KUKUTANIが面白いのは、九谷焼をただ現代風にアレンジしているのではなく、よっちゃん自身が生きてきたスケートボードや音楽の文化を通して、新しい入口を作っていることです。
スケーターが見て「面白い」と感じる。
音楽が好きな人が作品をきっかけに九谷焼を知る。
伝統工芸が好きな人が、ストリートカルチャーに触れる。
異なる世界が交わることで、それぞれの文化を知らなかった人たちにも興味が広がっていきます。
Grafferで展示する意味
Grafferは、ただスケートボードをするだけの場所ではありません。
スケートボード、音楽、アート、ファッション、食事、遊び、学び、そして人とのつながり。さまざまな文化が自然に交わる場所にしていきたいと考えています。
今回のKUKUTANIの展示も、その考え方にぴったりでした。
スケートパークの横に九谷焼が並び、子どもたちがスケートボードや水遊びを楽しみ、大人たちは作品を見ながら作り手の話を聞く。
夜になれば、みんなでバーベキューをしながら乾杯し、DJが音楽を流す。
美術館や一般的なギャラリーとは違うかもしれませんが、だからこそ生まれる出会いや会話があります。
作品を静かに眺めるだけでなく、その場で人と知り合い、食事をして、音楽を聴き、同じ時間を共有する。
Grafferでは、展示を人と人がつながるためのきっかけにしていきたいと思っています。
アフターでは、よっちゃんがDJを披露
展示後のアフターでは、Grafferファミリーだけの少人数の中で、よっちゃんもDJを披露してくれました。
昼間はKUKUTANIのディレクターとして九谷焼の魅力を伝え、夜はDJとして音楽を届ける。
九谷焼、スケートボード、音楽。一見すると別々に見えるものが、よっちゃんという一人の人間を通すことで自然につながっていきます。
仲良しのDJや、DJをしているスクール生のご両親も参加してくれて、仲間総出のDJセッションになりました。
音楽を聴きながらバーベキューをして、みんなで乾杯し、最後は焚き火を囲んで朝まで語り合う。
作品を見るだけでは終わらない、Grafferらしい最高の展示になりました。
昔の仲間が新しい表現を持って再びつながる
今回の展示を通して感じたのは、昔からの仲間が、それぞれの場所で経験を積み、新しい表現を持って再びつながる面白さです。
東京で一緒に過ごしていたスケーターが石川県へ移り、そこで九谷焼と出会い、自分にしか作れないブランドを始める。
その作品が、家族との縁をきっかけに土浦へ運ばれ、Grafferに集まる子どもや大人、スケーター、アーティスト、DJたちへと広がっていく。
こうしたつながりは、最初から計画できるものではありません。
人と会い、一緒に遊び、長く関係を続けてきたからこそ、何年も経ってから新しい形になって返ってきます。
人と人がつながり、それぞれの文化や技術を持ち寄ることで、その場所でしか生まれない化学反応が起こる。
今回のKUKUTANIの展示は、まさにそのことを感じられる時間でした。
展示を見に来てくれた皆さん、イベントを盛り上げてくれた仲間たち、そして石川県から素晴らしい作品を持ってきてくれたよっちゃん、本当にありがとうございました。
またGrafferで、面白いことを一緒にやりましょう。



























