上達 2026.09.19
スケボー初心者必見|チクタクができるようになる5ステップ
プッシュである程度まっすぐ進めるようになったら、次にぜひ覚えてほしいのが「チクタク」です。
チクタクとは、足を地面に着けずに、前輪を少し浮かせながら板を左右に振って進む動きです。
一見するとすごく地味な練習なんですが、僕はかなり大事だと思っています。
なぜならチクタクには、
- 板の向きを変える
- 体重移動を覚える
- 前輪を浮かせる
- テール側に体重を乗せる
という、スケートボードの基本が全部入っているからです。
そして、この感覚はそのままオーリーやマニュアル、その先のいろいろなトリックにつながっていきます。
だから僕の中では、チクタクは単なる「初心者がやる曲がる練習」ではありません。
スケートボードを自分で動かすための最初の練習だと思っています。
チクタクで一番大切なのは「足」ではなく上半身
チクタクを教えていて、一番多いのが足だけで板を動かそうとするパターンです。
右に行きたいから右足に力を入れる。左に行きたいから左側に板を傾ける。
もちろん足も使います。
でも、それだけではうまく板の向きは変わりません。
僕が教えるときに意識してもらう順番は、
目線 → 肩 → 腰 → 足 → 板
です。
まず、自分が行きたい方向を見る。
次に肩をその方向へ向ける。
肩が動けば腰がついてきて、最後に足と板がついてきます。
これはチクタクだけではなく、スケートボード全体にかなり共通している動きです。
板をどう動かすかより、自分の身体をどこへ向けるか。
ここを意識すると、一気に動きが自然になります。
チクタクができない人によくある4つの原因
1. 後ろ足の位置が前すぎる
まず確認してほしいのが後ろ足です。
チクタクでは前輪を少し浮かせるので、テール側に体重を乗せる必要があります。
後ろ足が板の真ん中寄りにあると、前輪を浮かせるためにかなり力が必要になります。
基本的には、後ろ側のビスの上からテール寄りに置いてみてください。
ただし、テールの一番端まで行けばいいというわけでもありません。
端に行けば行くほど前輪は軽く上がりますが、そのぶん動きはクイックになって不安定になります。
逆にビス側に近づくほど少し重くなりますが、安定します。
自分が一番扱いやすい位置を探すことも大切です。
2. 膝が伸びている
次に多いのが棒立ちです。
膝が伸びた状態では、身体の重心を前後左右に移動させにくくなります。
スケートボードは基本的に、膝がサスペンションみたいな役割をしています。
軽く曲げて、身体を柔らかくしておきましょう。
これだけで急にチクタクができるようになる子もいます。
3. 前輪を高く浮かせすぎる
初心者の子に「前輪を浮かせて」と言うと、思いっきり上げようとすることがあります。
でも、そんなに上げなくて大丈夫です。
本当に数センチ浮けば十分。
むしろ高く上げすぎると、身体が後ろに残って後方へ転びやすくなります。
前輪が地面からほんの少し離れたら、それでOKです。
4. 得意な方向だけでやっている
これもかなり多いです。
右には振れるけど左には振れない。
または、その逆。
人間なので得意な方向があるのは普通です。
ただ、得意な方向だけで練習していると、身体の使い方にどんどん左右差が出てきます。
なので僕は、苦手な方向を意識して多めにやることをおすすめしています。
チクタクの練習手順
いきなり連続でチクタクしようとすると難しいので、段階を分けます。
STEP1:止まった状態で前輪を浮かせる
最初は板を止めた状態で大丈夫です。
後ろ足に少し体重を乗せて、前輪を数センチ浮かせてみます。
まずはそれだけ。
怖ければ壁や手すりにつかまってください。
ここでは「前輪を浮かせること」よりも、どう体重を移動させたら前輪が浮くのかを身体で覚えることが大切です。
STEP2:止まった状態で左右に動かす
前輪を少し浮かせられるようになったら、その状態から右、左と少しずつ動かします。
このとき、足だけではなく目線と肩を使います。
右へ動かしたいなら右を見る。
左へ動かしたいなら左を見る。
大きく振る必要はありません。
最初はほんの少しずつで十分です。
STEP3:ゆっくり進みながら1回だけ振る
止まった状態でできたら、次は軽くプッシュして進みながらやります。
ここでも、最初から何回も連続でやろうとしなくて大丈夫です。
まずは1回だけ。
右へ1回。
次は左へ1回。
一つひとつ成功させていきます。
STEP4:左右交互につなげる
1回ずつできるようになったら、
右、左、右、左。
と連続につなげていきます。
「チク、タク、チク、タク」と声に出してもいいです。
特に子供には、細かく説明するよりリズムで伝えたほうが理解が早いことがあります。
STEP5:足を着かずに10m進んでみる
最終的には、地面を蹴らずにチクタクだけで10mくらい進めればかなり良いです。
最初はその場で左右に振っているだけでも問題ありません。
身体と板のタイミングが合ってくると、少しずつ前へ進むようになります。
子供にチクタクを教えるときに意識していること
Grafferでスクールをやっていると、子供によって伝わる言葉が全然違います。
「重心を移動して」と言って理解できる子もいれば、まったく伝わらない子もいます。
そんなときは、
「チク、タク、チク、タク」
と声を出しながら一緒に動く。
これだけで急にできることがあります。
スケートボードって、理屈も大事なんですが、身体で覚えるスポーツでもあります。
だから、擬音やイメージはすごく大事です。
コーンを置くのもおすすめ
ただ「左右に振って」と言われても、子供からすると何のためにやっているのか分かりにくい。
そこでコーンを何個か置いて、
「これを避けながら進んでみよう」
にすると、一気にゲームになります。
練習を練習っぽくしすぎないことも、子供には大事です。
チクタクはオーリーとマニュアルにつながっている
チクタクをしっかりやってほしい理由はここです。
チクタクでは、
後ろ足側に体重を乗せる → 前輪が浮く → 元に戻す
という動きを何度も繰り返します。
これはマニュアルの入口そのものです。
さらに、テール側へ体重を動かすという感覚はオーリーにもつながっています。
オーリーができない子を見ていると、オーリーだけに問題があるとは限りません。
その手前の、
- 板の上で重心を動かせるか
- テール側に体重を乗せられるか
- 前輪を浮かせることに怖さがないか
という部分で止まっていることがあります。
だから、オーリーがなかなか上手くいかないときに、チクタクまで戻ってみるのも全然ありです。
基礎に戻ることは遠回りではない
スケートボードをやっていると、どうしても「早く次の技をやりたい」と思います。
子供もそうだし、大人もそうです。
オーリーを飛びたい。
キックフリップをやりたい。
ランプに入りたい。
もちろん、その気持ちは大事です。
でも、上手くいかなくなったときに一つ前、二つ前の基礎まで戻れる人は、最終的に上達が速いと思っています。
逆に、分からないまま技だけを繰り返していると、変な癖がついてしまうこともあります。
僕自身も、スケートを始めた頃はチクタクなんて初心者の練習だと思っていました。
でも長くスケートボードを続けてきて、教える側になってみると、基礎の重要さがものすごく分かります。
今でも滑り始めに板を左右に動かしたり、少しマニュアルをしたりして、その日の身体と板の感覚を確認します。
基礎は初心者だけがやるものではありません。
自分の状態を確認するためにも、ずっと使える動きです。
まとめ|チクタクを飛ばさないでほしい
チクタクで意識してほしいことをまとめます。
- 目線 → 肩 → 腰 → 足 → 板の順番で動かす
- 後ろ足はテール寄りに置く
- 膝を軽く曲げる
- 前輪は数センチ浮けば十分
- 得意な方向だけではなく、苦手な方向も練習する
- いきなり連続でやらず、1回ずつ練習する
- 子供には「チク、タク」とリズムで教える
派手な技ではありません。
でも、この動きが自然にできるようになると、板の上でできることが一気に増えてきます。
プッシュができるようになったら、すぐオーリーへ行くのではなく、ぜひ一度チクタクをしっかり練習してみてください。
オーリーやマニュアルで伸び悩んでいる人も、一度ここまで戻ってみると、意外な原因が見つかるかもしれません。
Grafferのスクールでも、技だけではなく、こうした基礎の動きから一人ひとり確認しながら教えています。