保護者向け 2026.08.07

子供用スケボーの選び方|初心者の保護者にも分かるサイズ・値段・注意点

子供用スケボーの選び方|初心者の保護者にも分かるサイズ・値段・注意点

子供が突然、

「スケボーをやってみたい!」

と言い出した。

それなら買ってあげようと思ってインターネットで探してみると、3,000円くらいの商品から、3万円を超えるものまで出てきます。

見た目はどれも同じようなスケートボードなのに、なぜこんなに値段が違うのか。

何インチを選べばいいのか。

そもそも「インチ」とは、板のどこの大きさなのか。

最初から高いものを買う必要があるのか。

スケートボードをしたことがない保護者の方には、分からないことばかりだと思います。

商品説明を読んでも、「デッキ」「トラック」「ウィール」「ベアリング」など、聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。

しかし、最初の一台はとても重要です。

子供がうまく乗れない原因が、本人ではなく、板の大きさや部品の状態にあることも少なくありません。

それに気づかず、

「うちの子には向いていなかった」

と、スケートボードをやめてしまうのは本当にもったいないと思います。

僕は30年以上スケートボードを続け、現在はLESQUEというスケートボードブランドを運営しながら、茨城県土浦市のGrafferで子供たちのスクールも行っています。

今回は、スケートボードを作る側と子供たちに教える側、両方の経験から、子供用スケートボードの選び方を初心者の保護者にも分かるように説明します。

結論:最初の一台は「子供がきちんと乗れること」が一番大切

子供用のスケートボードを選ぶとき、最初に見てほしいのは、絵柄やブランドではありません。

一番大切なのは、

子供の体格に合い、きちんと進み、曲がり、止まれることです。

スケートボードの形をしていても、4つの車輪がほとんど回らなかったり、曲がるための部品が硬すぎたりする商品があります。

そのような板では、子供が一生懸命に地面を蹴っても、なかなか前へ進みません。

体を傾けても曲がらないため、乗っている子供は、

「自分が下手だからできない」

と思ってしまいます。

ところが、きちんと調整されたスケートボードに乗り換えた途端、急に進めるようになることがあります。

最初の一台は、見た目だけではなく、スケートボードとしてきちんと機能するものを選んでください。

まず覚えておきたいスケートボードの部品

スケートボードは、主に次の部品でできています。

  • デッキ:足を乗せる木の板
  • トラック:板の裏側に付いている、左右へ曲がるための金属部品
  • ウィール:4つの車輪
  • ベアリング:車輪の中に入っている、回転を助ける部品
  • コンプリート:必要な部品がすべて付いた完成品

専門用語を最初から全部覚える必要はありません。

「足を乗せる板」「曲がるための金属部品」「車輪」「車輪を回す部品」という役割が分かれば十分です。

足を乗せる木の板「デッキ」

足を乗せる木の板を、スケートボードでは「デッキ」と呼びます。

一般的なデッキは、薄いメープル材を7枚ほど重ねて作られています。

デッキには横幅や長さだけでなく、先端の形、板の反り、重さなどにも違いがあります。

子供用には、大人用の板を細くしたものと、子供の体格に合わせて長さまで短くした「ミニデッキ」があります。

特に幼児や小学校低学年の場合は、横幅だけでなく、板全体の長さも重要です。

曲がるための金属部品「トラック」

板の裏側に付いている金属部品を「トラック」と呼びます。

前と後ろに一つずつ付いていて、そこに車輪が取り付けられています。

板に乗った状態で体重を左右へかけると、この部品が動いてスケートボードが曲がります。

子供は大人より体重が軽いため、トラックの締め付けが強すぎると、いくら体を傾けても曲がれません。

反対に、緩すぎると板がグラグラして不安定になります。

子供の体重や乗り方に合わせて、適度な曲がりやすさへ調整することが大切です。

4つの車輪「ウィール」

スケートボードに付いている4つの車輪を「ウィール」と呼びます。

ウィールには、大きさと硬さの違いがあります。

表面が滑らかなスケートパークでは、反応のよい硬めのウィールがよく使われます。

一方、表面が粗いアスファルトや道路で練習する場合は、柔らかめのウィールのほうが振動を吸収し、小さな凹凸にも引っかかりにくいため、初心者でも進みやすくなります。

つまり、硬いウィールと柔らかいウィールのどちらが優れているという話ではありません。

普段どこで練習するのかに合わせて選ぶことが大切です。

車輪の回転を助ける部品「ベアリング」

それぞれの車輪の中には、「ベアリング」という小さな部品が入っています。

この部品が、車輪を滑らかに回す役割をしています。

ただし、車輪の回り方はベアリングだけで決まるわけではありません。

車輪を固定しているナットを締めすぎていたり、取り付け方が悪かったりすると、よいベアリングでも回りにくくなります。

購入したスケートボードの車輪が回りにくい場合は、簡単な調整で改善することもあります。

安いスケートボードは買ってはいけないの?

数千円で売られているスケートボードが、すべて使えないわけではありません。

ただし、極端に安い完成品の中には、練習用のスケートボードというより、玩具に近い作りの商品もあります。

見た目だけでは判断しにくいため、購入前に次の点を確認してください。

車輪が極端に回りにくくないか

店頭で確認できる場合は、板を裏返して、4つの車輪を指で回してみてください。

強く回してもすぐに止まる場合は、車輪を固定するナットが締まりすぎているか、回転を助ける部品の品質に問題がある可能性があります。

ただし、空中で長く回れば、必ず高品質というわけでもありません。

大切なのは、実際に子供が乗ったときに滑らかに進み、4つの車輪が安定して回ることです。

4つのうち一つだけ回り方が大きく違う場合も、一度販売店で点検してもらいましょう。

子供の体重で曲がれるか

子供を板の上に立たせ、大人が手を支えながら、ゆっくり左右へ体重をかけてもらいます。

体を傾けても板がほとんど動かない場合は、曲がるための金属部品が硬すぎる可能性があります。

ネジを調整して改善できれば問題ありません。

しかし、安価な商品の中には、調整してもうまく動かなかったり、部品そのものの品質が低かったりするものもあります。

子供にとって重すぎないか

大人が持つと気にならない重さでも、体の小さな子供にとっては大きな負担になります。

重すぎる板は持ち運びにくいだけでなく、板を動かしたり、持ち上げたりする練習にも影響します。

できれば購入前に子供本人へ持たせて、無理なく運べるか確認してください。

大きさや部品の情報が書かれているか

「子供用」「初心者向け」と書かれているだけでは、その子に合うかどうか分かりません。

最低でも、次の項目を確認しましょう。

  • 板の横幅
  • 板全体の長さ
  • 車輪の大きさ
  • 車輪の硬さ
  • 対象となる年齢や身長

基本的な情報がほとんど書かれていない商品は、購入前に販売店へ確認することをおすすめします。

絵柄だけで決めない

子供が好きなキャラクターやデザインを選ぶこと自体は悪くありません。

自分が気に入った板なら、滑りたい気持ちも強くなります。

ただし、絵柄だけで決めるのではなく、先に大きさや部品の状態を確認してください。

気に入ったデザインで、きちんと乗れる板。

その両方がそろうのが理想です。

「7.5インチ」って何?センチで考えると分かりやすい

スケートボードの商品を見ると、「7.5インチ」「8.0インチ」などと書かれています。

初めて見る方は、

「インチとは、板の長さのこと?」

と思うかもしれません。

スケートボードでは、基本的に足を乗せる板の横幅をインチで表します。

1インチは約2.54cmです。

例えば7.5インチの板なら、横幅は約19.1cmです。

主なサイズをセンチに直すと、次のようになります。

  • 7.0インチ:横幅約17.8cm
  • 7.125インチ:横幅約18.1cm
  • 7.25インチ:横幅約18.4cm
  • 7.375インチ:横幅約18.7cm
  • 7.5インチ:横幅約19.1cm
  • 7.625インチ:横幅約19.4cm
  • 7.75インチ:横幅約19.7cm
  • 7.875インチ:横幅約20.0cm
  • 8.0インチ:横幅約20.3cm
  • 8.25インチ:横幅約21.0cm

商品を探すときにはインチ表記が使われるため、

7.5インチ=横幅約19cm

というように、インチとセンチを一緒に見ると分かりやすくなります。

数字の差が小さく見えても、実際に足を置いたり、板を動かしたりすると乗り心地は変わります。

子供用スケートボードの大きさはどう選ぶ?

子供用スケートボードの横幅は、身長を基準にすると次のようなサイズが目安になります。

  • 身長110cm前後:7.0〜7.375インチ(横幅約17.8〜18.7cm)
  • 身長120〜135cm前後:7.25〜7.625インチ(横幅約18.4〜19.4cm)
  • 身長135〜150cm前後:7.5〜7.875インチ(横幅約19.1〜20.0cm)
  • 身長150cm以上:7.75〜8.25インチ(横幅約19.7〜21.0cm)

ただし、これはあくまで目安です。

同じ身長でも、靴のサイズ、体重、脚力、経験によって乗りやすい大きさは変わります。

また、身長の区切り付近では、どちらのサイズでも乗れることがあります。

迷ったときは数字だけで決めず、子供が実際に板へ立った状態を見ながら選ぶのがおすすめです。

身長だけでなく靴のサイズも見る

足の大きな子供が細すぎる板に乗ると、足が板から大きくはみ出して不安定に感じることがあります。

反対に、足の小さな子供が幅の広すぎる板に乗ると、板を左右へ動かしたり、持ち上げたりするのが難しくなります。

身長だけで決めず、靴のサイズとのバランスも見てください。

横幅だけでなく、板全体の長さも重要

子供用のスケートボードには、横幅が同じでも長さが違う商品があります。

体の小さな子供には、大人用と同じ長さの板より、全体が短い「ミニデッキ」のほうが扱いやすいことがあります。

板が長すぎると、前後の足を置く位置が子供の体格に合わず、動かしにくくなることがあります。

特に幼児や小学校低学年の場合は、横幅だけでなく、板全体の長さも確認してください。

子供だから一番細い板、とは限らない

細い板は軽く、動かしやすいというメリットがあります。

その一方で、足を置ける面積が小さくなるため、初心者には不安定に感じることもあります。

幅の広い板は少し重くなりますが、足を置きやすく、安定感があります。

そのため、

「子供だから、一番細いサイズでいい」

と単純に決めることはできません。

その子の体格と、安定感と動かしやすさのバランスを見て選ぶことが大切です。

成長を考えて大きすぎる板を買わない

洋服や靴と同じ感覚で、

「すぐに成長するから、少し大きめを買っておこう」

と思うかもしれません。

しかし、重くて扱いにくい板では、子供が思うように動かせません。

スケートボードの板は、乗っているうちに端が削れたり、木の反発が弱くなったりする消耗品です。

何年も同じ一本を使い続ける前提ではなく、現在の体格に合ったものを選ぶことをおすすめします。

LESQUEでは、身長や靴のサイズから適切なデッキサイズを考えるためのページも用意しています。

▶︎ 身長・靴のサイズから適切なデッキサイズを選ぶ

初めてなら「すぐに乗れる完成品」を選べば大丈夫

必要な部品がすべて取り付けられ、すぐに乗れる状態のスケートボードを「コンプリート」と呼びます。

初めての一台は、スケートショップが販売している子供向けの完成品で問題ありません。

足を乗せる板、曲がるための金属部品、車輪などを一つずつ選んで組み立てる方法もあります。

しかし、知識がない状態では、板と金属部品の横幅が合わなかったり、練習場所に合わない車輪を選んでしまったりすることがあります。

まずは体格と練習場所に合った完成品に乗り、続けていく中で、必要に応じて部品を交換していけば十分です。

ただし、「完成品」と書いてあれば、どれでも同じというわけではありません。

子供の体格に合っているか、車輪がきちんと回るか、子供の体重で曲がれるかまで確認してください。

予算はどのくらい必要?

スケートショップで扱っている子供向けの完成品は、1万5,000円から2万5,000円前後が一つの目安です。

価格だけで品質を判断することはできませんが、極端に安い商品は、部品の品質や調整状態、耐久性を確認したほうがよいでしょう。

さらに、安全に始めるためには次のものも必要です。

  • ヘルメット
  • 膝を守るプロテクター
  • 肘を守るプロテクター
  • 手首を守るリストガード
  • 靴底が平らで、動きやすいスニーカーやスケートシューズ

防具まで含めると、最初に必要な総額は2万5,000円から3万5,000円前後を見ておくと選びやすいと思います。

すべてを高級な部品でそろえる必要はありません。

ただし、安全性と乗りやすさに関わる部分を削りすぎないことが大切です。

特に初心者は転び方にも慣れていないため、ヘルメットやプロテクターも含めて準備してください。

中古のスケートボードでも大丈夫?

状態がよければ、中古のスケートボードを使うこともできます。

ただし、足を乗せる板は木でできているため、雨や湿気の影響を受けます。

水分を吸った板は重くなり、反発も弱くなります。

大きなひび割れがあるものや、重なっている木の層が剥がれているものは避けてください。

板の裏側にある金属部品は比較的長く使えますが、曲がっていないか、ネジが潰れていないか、曲がる動きを支えるゴムの部品が劣化していないかを確認します。

車輪や、その中に入っている回転部品も、状態によっては交換が必要です。

中古品を選ぶ場合も、できれば経験者やスケートショップに見てもらうことをおすすめします。

安く買えても、多くの部品を交換することになれば、新しい完成品とあまり変わらない金額になる場合もあります。

できればスケートショップで買ってほしい理由

インターネット通販は便利ですが、初めての一台こそ、可能であればスケートショップで選んでほしいと思います。

実際に子供が板の上へ立ち、大きさや重さを確認できるからです。

スケートショップなら、次のようなことを相談できます。

  • 子供の体格に合った板のサイズ
  • 子供の体重に合った曲がりやすさ
  • 練習場所に合った車輪
  • ネジやナットの調整
  • 購入後のメンテナンス

特に大きいのは、購入後も相談できる相手ができることです。

車輪が回りにくくなった。

何もしていないのに、板が片方へ曲がってしまう。

どの部品を交換すればいいか分からない。

そのようなとき、近くに相談できる場所があるだけで、続けやすさが大きく変わります。

近くにスケートショップがない場合は、インターネットで購入する前に、子供の身長、体重、靴のサイズ、年齢、普段練習する場所を販売店へ伝えて相談してみてください。

乗れない原因が子供ではなく、道具にあることもある

スクールでは、一生懸命練習しているのに、なかなか真っすぐ進めない子供を見ることがあります。

本人は教えられたとおりに地面を蹴っている。

姿勢も大きく間違っていない。

それでも板がすぐに止まったり、勝手に片方へ曲がったりする。

このようなときは、本人の動きだけではなく、必ず道具も確認します。

車輪を固定するナットが締まりすぎていたり、曲がるための金属部品が子供の体重に対して硬すぎたり、板が大きく重すぎたりすることがあるからです。

部品を調整したり、体格に合う板へ乗り換えたりするだけで、急にスムーズに進めるようになる子供もいます。

その瞬間に、子供の表情が変わります。

それまで「自分はできない」と思っていたのに、自分の力で進めたことが分かるからです。

だからこそ、大人が最初から、

「もっと強く蹴って」

「怖がらずに乗って」

と決めつけないことが大切です。

子供がうまく乗れないときは、技術、体力、怖さだけでなく、使っているスケートボードが合っているかも確認してみてください。

子供にも道具を見る習慣をつけてもらう

スケートボードは、乗っていれば少しずつ消耗します。

板の端は削れ、車輪は減り、回転する部品には汚れが入ります。ネジが緩むこともあります。

最初は保護者が確認する必要がありますが、少しずつ子供自身にも道具を見る習慣をつけてもらいましょう。

滑る前に、次のことを確認します。

  • 4つの車輪を手で回してみる
  • ネジやナットが緩んでいないか見る
  • 板に大きなひびが入っていないか確認する
  • 金属部品が曲がったり壊れたりしていないか見る
  • 濡れた場所では滑らない
  • 乗り終わったら、雨の当たらない場所へ片づける

自分が使う道具を自分で見るようになると、物を大切に扱う気持ちも育ちます。

これも、スケートボードから学べることの一つだと思います。

まとめ:子供に合った「きちんと乗れる一台」を選ぼう

子供用スケートボードを選ぶときのポイントをまとめます。

  • 見た目だけでなく、きちんと進み、曲がり、止まれるものを選ぶ
  • 「インチ」は板の横幅を表す数字で、1インチは約2.54cm
  • 商品を見るときは「7.5インチ・横幅約19cm」のようにセンチでも確認する
  • 身長だけでなく、靴のサイズ、体重、板の横幅と長さも見る
  • 子供だからといって、一番細いサイズが正解とは限らない
  • 成長を見越して、現在の体格に合わない大きすぎる板を買わない
  • 極端に安い完成品は、車輪の回り方や曲がりやすさを確認する
  • 車輪の硬さは、良し悪しではなく練習場所に合わせて選ぶ
  • 初めての一台は、必要な部品が付いた完成品で十分
  • 板と防具を合わせて、2万5,000円から3万5,000円前後を一つの目安にする
  • 可能であれば、購入後も相談できるスケートショップで選ぶ
  • うまく乗れないときは、子供だけでなく道具の状態も確認する

最初から高級なスケートボードを買う必要はありません。

しかし、

「安いから、とりあえずこれでいい」

と選んだ板が原因で、子供がスケートボードを嫌いになってしまうのは残念です。

最初の一台で大切なのは、有名ブランドかどうかではなく、その子が安心して乗れることです。

自分の力で板が進んだ。

少し曲がれた。

転ばずに止まれた。

そんな小さな成功が、

「また滑りたい」

という気持ちにつながります。

サイズが分からない場合は、スケートショップやスクールへ相談してください。

茨城県土浦市のGrafferには、スケートショップと室内スケートパークがあり、子供向けのスクールも行っています。

実際に子供の体格や乗り方を見ながら、板のサイズや調整について相談できます。

▶︎ Grafferスケートボードスクールの詳細はこちら

近くにスクールがない方や、普段の練習方法について相談したい方には、オンラインスクールもあります。

▶︎ Grafferオンラインスケートボードスクール

子供に合った一台を選び、安全に、長くスケートボードを楽しんでもらえたらと思います。