保護者向け 2026.09.01

スケートボードが子どもにくれた「自信」|不登校だった子が少しずつ学校へ。Grafferで感じたスケボーの可能性

スケートボードが子どもにくれた「自信」|不登校だった子が少しずつ学校へ。Grafferで感じたスケボーの可能性

Grafferをオープンしてから、もうすぐ1年。

まだ10ヶ月ほどしか経っていませんが、本当にいろいろなことがありました。

茨城県土浦市でスケートボードパーク・スケボースクールとしてスタートしたGraffer。

今では土浦やつくばを中心にたくさんの子どもたちやスケーターが集まり、少しずつですが「Graffer」という名前を県外の方にも知ってもらえるようになってきました。

いつも遊びに来てくれる皆さん、スクールに通ってくれている子どもたち、保護者の皆さん、働いてくれている仲間、そして協力してくれているスケーターたち。

本当にありがとうございます。

Grafferを始めて良かったと思うことはたくさんあります。

でも最近、その中でも特に、

「スケートボードって、やっぱりすごいな」

と思わせてもらえる出来事がありました。

今日は少し、その話を書きたいと思います。


学校に行くことが難しかった一人の子ども

Grafferによく遊びに来てくれる一人の子がいます。

スクールの生徒というわけではありません。

ただ、とにかくスケートボードが好き。

人とコミュニケーションを取ることが少し苦手だったり、学校という環境になかなか馴染めなかったりして、学校へ通うことが難しい時期が続いていたそうです。

でも、スケートボードは好きだった。

だからGrafferには来る。

そして、スケボーに乗る。

最初から誰かとたくさん話さなくてもいい。

一人で黙々と滑っていてもいい。

転んでも、また立ち上がればいい。

できなかった技を何度も何度も練習して、昨日できなかったことが今日できるようになる。

そんな毎日を繰り返していました。


「できた」が少しずつ自信になっていく

スケートボードって、不思議な遊びです。

誰かに「あなたは成長しました」と言われなくても、自分自身で成長が分かります。

昨日まで乗れなかった。

でも今日は乗れた。

昨日まで怖かった。

でも今日は少しだけ挑戦できた。

ずっとできなかった技が、ある日突然できた。

「できなかったことが、できるようになる」

この経験がものすごく分かりやすいんです。

しかも、それを周りにいるスケーターたちが見ています。

技が決まれば、

「ナイス!」

「やったじゃん!」

「今のめっちゃ良かった!」

と自然に声が飛んでくる。

年齢も学校も関係ありません。

昨日初めて会った人でも、技が決まれば一緒に喜ぶ。

これって、スケートボードのすごく好きなところです。


古いデッキでも、もっとスケボーが楽しくなるなら

その子が使っていたスケートボードは、かなり使い込まれていました。

だからGrafferにあった中古のデッキの中から、まだ十分に使えて、今まで乗っていたものより状態の良いものを渡したこともあります。

新品じゃなくてもいいんです。

それでスケボーがもっと楽しくなって、

「もう一回やってみよう」

と思ってくれるなら、それでいい。

新しい道具を手にした彼は、また楽しそうに滑る。

どんどん上手くなる。

そして気がつけば、Grafferの中で少しずつ友達も増えていました。


スケボーを通して、少しずつ人とつながっていった

最初は一人で滑っていても、同じ場所で毎日スケボーをしていれば自然と人との接点が生まれます。

「その技どうやるの?」

「もう一回やってみようよ」

「今の惜しかった!」

そんな短いやり取りからでいい。

無理にコミュニケーションを取る必要はありません。

同じ場所で、同じものが好きで、一緒に滑っている。

それだけで少しずつ仲間になっていきます。

これはスケートボードならではの距離感なのかもしれません。

一人でもできる。

でも、一人じゃない。

この絶妙な感じが、スケートボードにはあります。


そして、保護者の方から聞いた嬉しい話

そんなある日、保護者の方から嬉しい話を聞きました。

Grafferでスケートボードを続けていく中で本人に少しずつ自信がつき、以前は学校へ行くことが難しかったのが、少しずつ学校にも足を運べるようになってきたというのです。

これを聞いたときは、本当に嬉しかった。

もちろん、スケートボードをすれば不登校が解決するなんて単純な話ではありません。

学校へ行けることだけが正解だとも思っていません。

人それぞれ環境も違えば、抱えているものも違います。

でも、一人の子どもにとってスケートボードが、

「自分にもできる」

と思えるきっかけになった。

Grafferが安心して来られる場所の一つになった。

そしてそこで得た自信が、スケートボード以外の世界へ一歩踏み出す力にもつながった。

それが何より嬉しかったんです。


スケートボードは「失敗すること」が当たり前

改めて考えると、スケートボードは失敗だらけです。

むしろ、ほとんど失敗しています(笑)。

10回やってできない。

50回やってもできない。

100回やって、やっと一回乗れる。

そして乗れた瞬間、めちゃくちゃ嬉しい。

スケートボードを続けていると、

失敗=ダメなこと

ではなくなっていきます。

失敗しても、

「じゃあもう一回。」

それが当たり前になる。

転んだら立つ。

怖かったら少しずつ挑戦する。

できなかったら練習する。

できたら喜ぶ。

そして、誰かができたら一緒に喜ぶ。

考えてみれば、これって人生で必要なことがかなり詰まっている気がします。


ライバルでも「おめでとう」と言える文化

スケートボードは基本的に個人競技です。

サッカーや野球のように、チームのみんなと同じ動きをする必要はありません。

一人で黙々と練習してもいい。

自分のペースでいい。

だから集団行動が少し苦手な子でも、入りやすい部分があると思います。

でも面白いのは、個人競技なのに仲間ができること。

大会ではライバルだったとしても、相手がすごい技を決めたら普通に拍手する。

自分が何ヶ月も練習していた技を友達が先に決めても、

「やべえ!おめでとう!」

と言える。

もちろん悔しい気持ちはある。

でも、その悔しさが次の練習につながる。

競争しながら、相手を讃える。

この文化は、スケートボードの本当に素晴らしい部分だと思います。


スケボースクールは「技を教える場所」だけじゃない

Grafferもスケートボードスクールを運営しています。

もちろんオーリーやキックフリップ、ランプ、カーブなど、スケートボードの技術を教えることも大切です。

でも最近は、それだけじゃないんだなと思うようになりました。

スケートボードを通じて、

自分で考える。

失敗する。

悔しがる。

もう一度挑戦する。

成功する。

自信を持つ。

仲間の成功を喜ぶ。

年齢の違う人と話す。

困っている人がいたら助ける。

そういう経験を積む場所でもある。

だから僕たちは、スケートボードを上手くするだけの場所ではなく、人が少し成長できる場所としてGrafferを育てていきたいと思っています。


不登校や学校生活に悩んでいる子にも、こんな居場所があっていい

もし学校生活や人間関係に悩んでいる子がいたとしても、必ずしも最初から「みんなと仲良くしよう」とする必要はないと思います。

まずは好きなものが一つあればいい。

それがゲームでも、音楽でも、絵でもいい。

そして、スケートボードでもいい。

スケボーなら、最初は一人で滑っていても大丈夫です。

誰とも話さず、黙々と練習したっていい。

でも同じ場所に通っているうちに、

「ナイス!」

という一言から誰かとつながるかもしれない。

そして一つ技ができたことで、

「俺にもできるじゃん」

と思えるかもしれない。

その小さな自信が、いつかスケートボード以外の世界へ踏み出す力になるかもしれません。


Grafferがそんな場所になれたら最高です

今回の出来事を通して、自分たちがやってきたことは間違っていなかったんだなと思うことができました。

売上とか、スクールの人数とか、Instagramのフォロワーとか。

もちろんお店を続けていく以上、そういう数字も大切です。

でも、それとは全く別の価値がある。

一人の子どもがGrafferに来る。

スケートボードに乗る。

転ぶ。

また立つ。

できるようになる。

友達ができる。

自信がつく。

そして、その自信を持って少しだけ外の世界へ踏み出していく。

もしGrafferという場所が、そのきっかけの一つになれたのであれば、こんなに嬉しいことはありません。

スケートボードは、ただ板に乗って遊ぶだけのものじゃない。

人と出会い、自分自身と向き合い、失敗して、立ち上がって、少しずつ自信をつけていく遊びです。

そして、その経験は子どもたちが大人になり、社会に出たときにも、きっとどこかで生きてくると思っています。

これからもGrafferでは、スケボーが上手い子だけではなく、

初めてスケボーに乗る子。

人と話すことが苦手な子。

学校生活に悩んでいる子。

自分にまだ自信が持てない子。

ただスケボーが大好きな子。

いろんな子どもたちが、それぞれのペースでスケートボードを楽しめる場所を作っていきたいと思います。

一人で滑ってもいい。

仲間と滑ってもいい。

転んでもいい。

できなくてもいい。

また立ち上がって、もう一回やればいい。

それがスケートボードです。

そして、そんなスケートボードが僕はやっぱり大好きです。


茨城・土浦・つくばでスケボーを始めたい方へ

Grafferでは、茨城県土浦市を拠点に、初心者や子どもたちも安心してスケートボードを楽しめる環境づくりを行っています。

「スケボーをやってみたい」

「初心者だけど大丈夫?」

「子どもに何か夢中になれるものを見つけてほしい」

そんな方も大歓迎です。

上手くなることだけがスケートボードの目的ではありません。

まずは板に乗って、転んで、笑って、一つ「できた」を持って帰ってもらえれば十分です。

土浦・つくば周辺でスケートボードやスケボースクールを探している方は、ぜひ一度Grafferに遊びに来てください。

一緒にスケートボードを楽しみましょう。